夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
(2)
……
………。
お昼のピークが過ぎて、
いつもならお店が一旦落ち着く時間帯。
でも今日は店内がずっとワイワイしていて、一向にお客さんが止む気配がない。
女性のお客さん多いし、
ヴァロンはさっきからたくさん声かけられてる…。
「うわっ!店内、女性客いっぱい。
完全にギルさん効果だよな〜。」
一緒に厨房で調理をしていたユウさんが、私の隣に来てガラス戸から外を見て言った。
ヴァロンの事は信用してる。
でも、やっぱり”彼は私の旦那様”って言えないのは…少し寂しいと感じてしまう自分がいた。
…すると。
「…ホント、モテるな〜。
女は好きだよね、ギルさんみたいな顔。
……。アカリも好き?」
「っ……。
わ、私は…別に……。」
ヴァロンの事を気にしてるのを悟られちゃいけない、と私は笑顔を作って目を逸らした。
仕事!仕事!と集中しようとする私。