夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「……お!み〜つけた!」
嬉しそうにそう言って、
見付けた指輪を握り締めて、
目を細めて愛おしそうにするヴァロンの姿。
綺麗で、格好良くて……。
本当にアカリを愛しているんだと、伝わってきた。
……
………。
そして帰り際。
「アカリの事、職場では頼むな。
大事に想ってくれる奴なら、アカリの笑顔奪わねぇって信じてるから」
驚く僕に屈託無く微笑んで、
荷物を受け取るとヴァロンは駆け足で去って行った。
「……普通、口止めするだろ?」
思わず、フッと微笑んでしまった。
僕が正体をバラさないと、思ってるんだろうか…。
「……。
はぁ〜。完敗だな」
溜め息を吐いたけど、
気持ちは軽くなってなんだか心地良い。
明日からは、変われる気がした。
彼の様に、美しい心で生きたいと思った。
……
…………。