夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
【暫くして…。】

「!…えっ?!
今日のお仕事プライベートだったの?!」

会話しながら一緒に夕飯の後片付けをしていると、俺が洗った食器を隣で拭いていたアカリが声を上げた。

実は今日パン屋さんに助っ人で行ったのは夢の配達人の依頼じゃない。
日雇い募集の記事を見付けて、すでに入っていた本職の仕事を予定より1日早く終わらせて日程を調整した。
それを話したら彼女は驚いた表情。


「久々に日給の1万の仕事したわ〜。」

「……ふ、普通に考えたら恐ろしいよ。
白金バッジの夢の配達人が1万で助っ人なんて……。」

俺がクスクス明るく笑うのとは対照的にアカリは苦笑い。
きっと”私の為に無理をさせて申し訳ない”とか思ってるんだろうな。
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