夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
妊娠していないと分かってから、
なんだかすごく寂しくて元気が出ない。
ヴァロンの夢を叶えたい。
そう思ってたけど、
実は本当に落ち込んでいたのは自分自身だと実感する。
愛する彼の赤ちゃん。
私は欲しくて欲しくて、堪らなかったのだと…。
「……そっか。」
ヴァロンはそう言って椅子から立ち上がると私の背後に来て、背中から優しく抱き締めてくれた。
「…それはきっと神様が、俺とアカリがもっと愛し合える様に時間をくれたんだよ。」
「!……え///?」
彼の優しい声が耳元で響いて、
私の胸はトクンッと暖かい鼓動を打つ。
「俺達に、
もっと二人の時間を大事にしなさい…って。
…そう言ってるんじゃねぇ?」
私を大切に包んでくれる力強い腕が、
沈んでいた心を励ましてくれる。