夢の言葉と陽だまりの天使（上）【夢の言葉続編②】

【夜/自宅】

「早く、帰って来ないかなぁ。」

夕飯の支度すませお風呂にも入った私は、何度も玄関とダイニングキッチンを繋ぐ廊下を行ったり来たりしていた。
猫リディアがスヤスヤ眠っているところを見ると、おそらくまだ近くにヴァロンはいないんだけど…。
今日はいつもよりも、もっと早く出迎えたくて仕方なかった。


……。

でも、なかなか帰って来ない。
少し眠くなってきてしまった。

私は一度落ち着こうとソファーに腰掛けると、端の腕置きを枕にして横にもたれ掛かった。


「……パパ、早く帰ってくるといいね。」

微笑んでお腹をさすりながらヴァロンの笑顔を思い浮かべた。
きっと赤ちゃんの事を知ったら、
彼は照れた様な可愛い笑顔を見せてくれる。

そんな想像をしている内に、
私は眠気に負けて目を閉じてしまっていた…。