夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】

「……さて。そろそろ帰るかな。」

時計を見るともうすぐ19時。
きっとアカリは夕飯を張り切って作って待っててくれている。
早く彼女に会いたい。


「ヴァロン、明日は久々のお休みですね。
アカリさんと良い休暇を。」

「おう。
ありがと、お疲れさん。」

シュウと挨拶を交わすと、
俺は鞄を持ってソファーから立ち上がった。

その時、
ガチャッ!と扉が開いたと思うと…。


「!……ヴァロン。まだおったのか…。」

シュウの仕事部屋に入ってきたのはジジイ。
俺を見て驚いた様な、複雑な表情をする。

何処か様子がおかしい。


「…んだよ、シュウに用事なんだろ?
俺はもう帰るから遠慮しなくていいぜ?」

「……いや。
ヴァロン、どちらかと言うと…お前に話がある。」

部屋を出て行こうとする俺をジジイの言葉が止める。
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