夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
ずっと、甘えたかった。
……。
憧れてた、お父さんの存在に。
近所の友達がお父さんとお母さんに挟まれて手を繋いでいたり、お父さんに高い高いをしてもらったりしてる光景が…羨ましかった。
何で私にはパパがいないの?
記憶を探っても思い出せなくて、写真も家には一枚もなくて…。
幼い頃。
一度だけ、駄々をこねた。
”何でアカリにはパパがいないの?”
”パパがほしい!”
”一緒に居てくれないパパなんて嫌い!”って…。
……最初で最後。
優しいお母さんが、泣きながら私を叩いた。
すごく後悔した。
お母さんを悲しませたくなくて、それ以来自分からお父さんの事は話題にしなくなった。
お母さんを困らせない、良い子でいようって心掛けた。