夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
私はお風呂から上がると、
食卓に着いてヴァロンの作ってくれた朝食を改めて見つめた。
メインと付け合わせと野菜もちゃんと入っていて、とてもバランスの良い組み合わせ。
彩りも盛り付けも、まるで外食した時にお店で出てくる料理みたいだ。
「……すごい。
ヴァロンって、ホントに何でも出来ちゃうんだ…。」
尊敬しながら、私は手を合わせて「いただきます。」をすると食事を口に運んだ。
「!……美味しい。」
負けた。
一口でそう思う位の腕前。
あっさりしてるのに薄くない味付け。
時間が経ってるのに美味しい料理。
ヴァロンはいつも、
”アカリの手料理が一番だな”って言ってくれる。
……けど。
「わ、私より…上手いよね……?」
唯一自分の中で取り柄だと思っていた料理ですら、ヴァロンに及ばない気がした。