夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「アカリさん。
ヴァロン様から連絡が来ましたよ。」
「依頼人との話し合いが終わって、今港街へ帰還中だそうです!」
マスターさんと話していた私に、席を外していたレナとレイが笑顔で報告に来てくれた。
「!……本当?」
早く会いたい。
そんな気持ちが溢れて私は笑顔になる。
マスターさんが訪ねて来てくれた事で、私の気持ちはすっかり落ち着いていた。
ヴァロンが帰ってきたらちゃんと話し合おう。
マスターさんのお陰でそう前向きに思える様になった。
「さて、ではワシは失礼しようかな。
レナ、レイ。
ヴァロンが帰宅するまでアカリさんを頼むぞ。」
私の笑顔を見てホッとした表情のマスターさんはレナとレイに声をかけて玄関へ向かおうとする。
「あ、あのっ…。」
ちゃんとお礼を言わなくちゃとソファーから立ち上がり、私は頭を下げた。