夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】

「……つれないね。」

部屋を去ろうとする俺の背後に向かってアランがフッと笑う。


「まあ、いいや。
ゲーム開始は8月15日。
契約期間楽しもうね?天才夢の配達人さん。
一緒に働けるの楽しみにしてるよ。」

「…契約は守ってもらいます。
……。貴方が契約を破ったその時は…。
遠慮なく、手段を選ばず…あんたを消す。」

俺は部屋から出て扉を閉めると、
ズカズカと早足で廊下を駆け抜けてホテルを出た。


……。

「……ッ!!」

子供を産む道具?
アカリの事を何だと思ってやがるッ…!!

今にも溢れ出そうな感情を必死に抑えて、俺は心の中で叫ぶと頭を抱えて中庭にしゃがみ込んだ。
アカリを侮辱されて、物の様に言われた怒りに心と身体が震えてなかなか収まらない。

すると…。
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