夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「おにいちゃん、だいじょうぶ?」
「?っ……。」
すぐ近くで、声がした。
ゆっくり顔を上げると、小さな女の子が俺を見ていた。
幼い頃に会った時のアカリと同じ位だろうか。
今にも泣きそうな、不安そうな表情。
その表情が、
アカリと被って俺は目が逸らせなかった。
「…これあげる。
げんき、だして。ね?」
そう言って、
女の子は俺に包みに巻かれた飴を差し出してきた。
一瞬で、心が落ち着く。
不思議だ。
俺は女の子を安心させる様に、微笑っていた。
「…ありがとう。」
小さな掌から飴を受け取ると、
女の子は嬉しそうに微笑んで走り去って行った。