夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「…アカリさんは、
今のままで充分だと思いますよ?」
元気のない私の顔を覗き込んで、
レナが横を歩きながらそう言った。
「あのヴァロン様が奥さんに選んだんですもん!
それってきっと、
何か出来るとか、して貰いたい訳じゃなくて…。
アカリさんが傍に居てくれるだけで幸せなんじゃないですか?」
すると、私を挟んでレナの反対側を歩いているレイもうんうん、と頷く。
「ヴァロン様はアカリさん命!って感じですもんね。
今日だってヴァロン様直々にボク達にアカリさんが心配だからって、頼みに来たんですよ?
…ヴァロン様、ずっとお一人だったから……。
アカリさんが家で待っていて、出迎えてくれるだけで幸せなんですよ、絶対!」
レナとレイの言葉に、
私はヴァロンが今まで自分に言ってくれた言葉を思い出した。