夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「……は?
何言ってんだよっ…。んな事…無理だろ?」
俺は顔を上げてマスターに詰め寄る。
「今更仕事キャンセルなんてっ…依頼人になんて言うんだよッ…!
長期任務だって、もう契約してっ…。」
「っ…黙らんかッ!!バカモンがぁーッ!!」
普段とは違う。
今までに聞いた事ない様な怒鳴り声と同時に、俺はマスターに両手で胸倉を掴まれて引き寄せられた。
「!っ……。」
…あっという間に、捕まった。
避けられなかった。
この人を振り解く事は出来ない、
そう感じる威圧感に…身体が動かない。
行動が、出来ない。
「……分からんか?
こんなに心が乱れておるお前に、大事な依頼を任せられんと言っとるんだ。」
「……っ。」
鋭い眼光で貫かれて、何も言えなくなる。
黙り込んだ俺を、マスターは突き飛ばす様に胸倉を放してソファーに座らせた。