夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
俺は猫リディアをアカリの膝から降ろすと、ゴロッとベッドに横になり膝枕してもらう形で彼女のお腹を見つめた。
「…早く動かねぇかな〜。」
お腹の子供に日に日に愛おしさが増すばかり。
もうギルの事を親バカなんて笑えない。
産まれる前からこんなに大切に想うなんて、想像してなかった。
俺がアカリの腰に腕を回して、お腹に頰と耳を当てて目を閉じると…。
そんな俺の頭を彼女が優しく撫でてくれる。
暖かくて、思わず笑みが零れた。
「……な、アカリ。
名前さ、俺が付けてもいいか?」
「!……え?
…名前、もう…考えてたの?」
顔を少しズラして見上げると、気が早いと言いたげにアカリが呆れた様に微笑んでいた。
「まだ、男の子か女の子かも分からないよ?」
「大丈夫。
男でも、女でも合う名前だから。」
俺はゆっくり起き上がると仕事机から紙とペンを持って来て、ある字を書いた。