夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「……子供が出来たって分かった日さ。
すごく良い天気だったんだ。
電車の窓から射す陽射しが暖かくて、綺麗で、眩しかった。」
あの景色を見た時に感じた暖かさと、初めてアカリのお腹に触れた時の暖かさが良く似ていると思った。
まるで陽だまりに包まれたみたいに、俺の心を穏やかで幸せな気持ちにしてくれた。
「きっとアカリみたいに、子供も俺の事を笑顔にしてくれる。
……だから、ピッタリだと思うんだ。」
俺は字を書いた紙を、アカリに差し出した。
「太陽の”陽”って書いて、”ヒナタ”。
……。どうかな?」
「……ヒナタ?」
紙を見つめながら、俺の提案した名前を呟くアカリ。
暫くして…。
そっと自分のお腹に触れて、俺を見て微笑む。