夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
いつから起きていたんだろう?
仕事の事で夢中になって、すっかり注意を払うのを忘れていた。
まさか、アカリに仕事してる所を見られてしまうなんて…。
俺は気持ちを切り替えて微笑んだ。
「…どした?
あ、わり。電気、明るかったな…。」
鞄を机に置いて椅子から立ち上がり、アカリに歩み寄ってそっと抱き締めると…。
彼女は首を横に振りながら俺の背中に手を回してギュッと抱き返してくる。
「…大丈夫。
目が、覚めちゃっただけ…。」
「……そか。
でも、身体冷やすと良くねぇから布団行くぞ?」
抱き上げて寝室に連れて行き、ベッドに降ろそうとするとアカリが俺に抱き付いたまま離れない。
また、心配をかけてはいけない。
俺はアカリの背中をポンポン叩いて顔を覗き込んだ。