夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
自分でも気付かなかった。
アカリの事ばっかり見ていて、意識を全部集中させていて…身体が強張っていた事。
「ホノカさん、少し外に出て来ます。
アカリさん、ヴァロンを少しお借りしますね。」
シュウが微笑みながら声をかけると、普通に二人から「は〜い!」と返事が返ってきた。
アカリは和気藹々とホノカさんと調理をしている。
……。
俺の、気にし過ぎ。
俺はようやく気付いた。
ついついアカリが倒れてから過敏になり、彼女から目を離さない様にしていた自分に…。
アカリの行動一つ一つを警戒して、”傍にいなくては”と強く思っていた自分に…。
「ヴァロン、行きましょう。」
「……ああ。」
シュウ達はアカリじゃなくて、俺を心配して来てくれたのだと…分かった。
仕事用の鞄を持つと、俺はシュウと一緒に外へ出た。
……
………。