夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】

「…決して、ヴァロンが至らない訳ではありません。
どうか、父を許してやって下さいっ…。」

「!っ…ちょ、っ…待てよ!
俺は別に怒ってねぇって…ッ!」

思い掛け無い謝罪に、俺は慌てて顔を上げさせる様にシュウの両肩を掴むと…。
その手にグッと力を込めた。


「……感謝してるよ。
まるで父親みたいに、俺を叱ってくれた。
いつもいつも、俺を見ててくれた。」

”おっさん”、”ジジイ”…。
いつまで経っても照れ臭くて、素直になれない口の悪い俺に…。
それを直せなんて一度も言われた事がない。

マスターが本気で怒るのは、いつだって俺が道を踏み外しそうになる時だけ…。
俺の幸せを、護ってくれている時だと分かってる。
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