夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「もうすぐお昼ご飯出来るから戻って来てって、お母さん達が言ってますよ!」
無邪気なミライの笑顔が、昔のシュウそっくりだった。
懐かしい暖かい気持ちと、過ぎ去った時間に…。
何だか少し、切なさを感じる。
そして、ミライの頭を優しく撫でるシュウを見たら…。
”これでいいんだ”って、納得した俺が居た。
……。
「よし!
じゃあ、家まで3人で競争すっか!」
俺の提案にミライは喜び、シュウは苦笑い。
俺は鞄を肩に担ぐ様に持つと、「よーい、ドン!」って掛け声と同時に手加減せずに駆け出した。
今更気付いた事に、もう振り返らない様に…。
俺は真っ直ぐ走る事に、決めた。