夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】

「ヴァロンさんが辞めちゃっても、いつかボクが夢の配達人になって、白金バッジをまたお父さんに見せてあげるから!」

「……え?」

嘘偽りない、無邪気な言葉に…。
トクンッと、鼓動が跳ねて…。
冷たくなっていた私を、暖めてくれる。


「ボクが白金バッジになって、お父さんをたくさん喜ばせてあげる!」

ミライの温もりと言葉が、寂しかった心を…埋めてくれる。

ポッカリ空いた隙間を、優しく癒してくれる。


「絶対!ぜ〜ったい!
ヴァロンさんよりもすごい夢の配達人になるからね!」

そう言って顔を上げて…。
えへへっと、照れた笑顔で見つめられた瞬間。


「ッ……。」

目の奥が熱くなって、込み上がる感情が涙になって溢れた。
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