夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】

「ヴァロンさん、お久し振りです。
遊んで行かれますか?」

「そうしてぇけど…。
今から任務先向かうからまたにするわ。」

ディーラーに声を掛けられてヴァロンはそう答えると、ワシの隣に来てニッと笑い…。


「次は赤の27だな。」

ワシのチップを自分の予想したレイアウトの数字の場所に、置いた。


「!…勝手に何をするかぁ〜っ!!」

「いいじゃん、いいじゃん。
どうせ、ジジイの予想も同じ…だろ?」

怒鳴るワシに悪戯っ子の様に首を傾げて笑うヴァロン。


……確かに、同じ予想。

こやつを見ておると、昔の自分と被る。
自由奔放で、根っからの何でも屋。
仕事に役立つ事を何でもとことん追求していく。

”極める”と言う言葉を知らず、追いかけ続ける事に胸を高鳴らせてやめられない。
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