夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「目覚めて最初に見たのがジジイとか最悪…。
なんかスッキリしねぇわ…。」
「だったら、
早く帰ってアカリさんに癒してもらって下さい。」
シュウはヴァロンを見てクスクスと笑いながら鞄を渡す。
”アカリさん”その名を出された瞬間、
お前は自分がどんなに幸せそうな表情をしておるか…。
自覚しておるか?ヴァロン。
「…そだな。帰るわ!
じゃな、シュウ!ジジイ!また明日〜。」
そう言って鞄を肩に担ぐ様にして帰って行く姿は、先日の落ち着いた大人っぽさの欠片もない。
生意気で、口も態度の悪い問題児。
そのままでいい。
飾らずに、生きてほしい。
こやつに惹き付けられた者はみんな、
そう願わずにはおられんのだな…。