夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「みゃ〜!」
「おっ?…ただいま。」
跳び付く猫リディア。
帰宅したヴァロンはそれを受け止めて、
とても優しい表情で抱き締める。
///っ……。
その姿に、私は玄関に向かう途中の廊下で思わず立ち止まって見惚れてしまった。
今まで何度も見ているヴァロンの姿なのに…。
今日はまたいつもと違って見える。
彼を纏う優しい雰囲気に、鼓動が高鳴った。
「……アカリ?ただいま。
そんな所でどうしたんだ?」
私に視線を向けてクスクス笑うヴァロン。
///っ……やだ、なんで……。
顔が、まともに…見れないっ……///。
どんどん熱くなっていく頰。
うるさい位に鳴る心臓。
「っ…お、おかえり…なさ…ぃ///。」
声が震えてしまった。
恥ずかしくて俯く私。
ヴァロンは猫リディアを降ろして、床に鞄を置くと足早に歩み寄ってきて私を抱き締めた。