夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】

好きだった女の子と再会した。

その子は元々、
同じ町に住んでいた五つ年下の女の子。
初めて会ったのは彼女が13歳、僕が18歳の時。
彼女は病弱な母親に代わって働きたいと、僕が初めて就職した飲食店にやって来た。

お母さん想いの優しい彼女。
特別に美人ではないけど、何事にも一生懸命で見ていると何だか僕の方が元気をもらった。
就職したてで自信がなかった僕は、彼女の笑顔にいつも癒されて…。
最初は妹の様に可愛がっていた彼女を、次第に僕は好きになっていったんだ。


…けれど、彼女は17歳の時に突然町からいなくなった。
母親が亡くなり、彼女はずっと疎遠だった祖父に引き取られたのだと…僕は暫くしてから知った。
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