夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
(4)
契りを交わしながらアカリと瞳が重なる。
ずっと何か言いたげに俺を見つめる彼女。
悲しそうな涙に濡れた瞳に見つめられて…。
俺は動きを止めて、優しく抱き締めた。
「っ……やらしくて、ごめん…。
毎回毎回…嫌になる、よな……?」
抑えきれない性欲。
身体を繋げる事で自分の不安を消そうとする、弱い俺。
帰宅する度に求められるアカリの気持ちを、
俺は考えた事があっただろうか…。
彼女に呆れられても仕方ないと思った。
ゆっくりと繋がった身体を離そうとすると…。
アカリが俺と離れまいとする様にしがみ付いてきて、必死に首を横に振った。
「っ…ちが、う……ッ。違う…のっ……。」
違う。
彼女の言葉に少し首を傾げる俺。
そんな俺にアカリは涙を流して震えながら…
ゆっくりと躊躇う様に自分の左手を見せた。