TUBASA ~つばさ~
「ねえ、ルナ」
凛子が真面目な声で言う。
「何?、どうしたの?」
「光さんとつきあっちゃえば?」
「何かと思えばまたその話」
私は取り合わない。
「斗馬だって麗華とつきあってんでしょ、あの性悪女の麗華とさ!」
やっぱり凛子は口が悪い....。
「光さん、ルナに夢中じゃない」
「光さんは悪い人じゃないと思う。でもダメなんだ」
「ダメ?」
「斗馬のこと忘れられないのもあるけど.....ごめんうまく言えないんだけど、ダメなの」
首を傾げる凛子に、
「寒いから早く帰ろう」
凛子の背中を押す。