TUBASA ~つばさ~
バチン!!
麗華の頬を思いっきり叩いていた。
「それ以上言ったら、あんたを....殺...す」
「どう負け犬の気分は?あはは!」
赤くなった頬を押さえて、麗華はその場を離れた。
斗馬と麗華がそんな関係になっていたなん....て、
思いもしなかった。
ショックだ。
ショックだった。
完全に敗北。
もしかしたら、どこかでやり直せるって期待してた自分がいたから。
麗華とのことも一時のことだって。
冷静になったら帰ってきてくれるって、
都合よく解釈してた自分がいたから。
ああ、
本当に終わってしまったんだ。
ううん、とっくに終わってたことに気づかなかったんだ。