TUBASA ~つばさ~
私、バカみたい。
何を期待してたんだろう。
斗馬の気持ちはとっくに離れてたのに......
.....ぽつ
........ぽつ、ぽつ
重く垂れこめていた雲からとうとう雨が降り出した。
静かに降り出した雨は、
あっという間に辺り一面をグレーに染め上げた。
ただ立ち尽くす私.....
雨をよける気力すら失ていた。
どうして?
どうして斗馬、
斗馬は麗華を愛していたの?
私じゃなくてどうして麗華なの?
ああ、神様、
いっそこのまま、雨で私のからだをとかしてください。
とけて無くなってしまえばいいのに。
どうか、どうか、
私を無くして......
このまま、この世界から、
永遠に......