TUBASA ~つばさ~
「ルナ!」


光さんが駆け寄ってきたことにも、私は気づかなかった。




「ルナ!!」



光さんに強く抱きしめられる。



魂が抜けたからだを自分で支える意思はもうなかった。

首をがっくりと後ろに落とし天を仰ぐ姿勢の私を、
光さんは揺する。



「ルナ!しっかりしろ」




光さんの声は.......、


私には届いていなかった。



「ルナ.......」



光さんは再び強く私を抱きしめた。


「ルナぁ!!返って来いっっ!!!」



< 127 / 179 >

この作品をシェア

pagetop