TUBASA ~つばさ~
少し前のこと。

私は唯一知っている三年の先輩の教室を訪ねていた。


一年は一階、二年は二階、三年は三階。

単純な構造の校舎だった。


「えっと、三橋先輩は・・・・・」


同じ学校なのに、三階に来ると空気が違う。


緊張する。


キョロキョロしながら、廊下を歩く。




「あれ、一年生?可愛いじゃん。何しに来たの?誰かに用?」


三年生に声をかけられる。



「あ、あの、三橋先輩はどのクラスですか」


「三橋....ああ、ちょっと待ってて」



三年生はC組を覗くと、


「ひとみー!お客さん」



先輩を呼んでくれた。



「今来るよ」


「ありがとうございます」


頭を下げる。


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