TUBASA　～つばさ～
「彼女が転校になった理由って知ってますか？」


「ううん」


先輩は首を振る。


「それ以来、光は次から次へと彼女をつくっては振るの繰り返し。癒やされない想いをそうすることで紛らわしていたんだと思う」


「......」


「ルナちゃんも知ってるとおり光はあの風貌でしょ。振られるとわかってて付き合う子も多いの。光とつきあうのが一種のステータスみたいになって」



ステータスか、わからないでもない。


結局、私も光さんの憂さ晴らしの一人ってわけか。


それがわかれば十分だった。



「ルナちゃん、光は本気で人を愛せないって言われてる。元カノのこと忘れられないみたいなの」



「先輩、わたし光さんとは付き合ってませんから。それと、光さんとつきあてた彼女の名前憶えてますか？」


「確か.....宇田川　璃子」


「璃子さん....。先輩ありがとうございます」


お礼を言って別れた。




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