TUBASA ~つばさ~
「ちょっといいか?」


「は?」


「話がある」



.....話?私に?


断ることを許さない圧倒的なオーラが伝わって来る。


「は.....い」



黙って正宗さんの後について行く。


空き教室に正宗さんが先に入る。



「ドアを閉めてくれないか」



「は.....い」


人に聞かれては困る話なのかな?


言われたとおりにする。



私は正宗さんと距離をおいて立った。



「あの....話って」




正宗さんは中々、口を開かない。



表情はいつも怖いから、そこから察することも無理だ。



夕日が教室に差し込む。


まぶしくて、相手の顔がかすむ。



「お前、光のこと愛してるのか?」



.....はっ?




何を言い出すの。

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