TUBASA ~つばさ~
街には早々と小雪が舞っていた。
ある時、
「正宗のことは知っっていたよ。あいつも苦しかったんだ」
そう言った光さんは大人に見えた。
璃子さんの死は、二人の男性を苦しめ、
光さんは私を苦しめた。
それなのに、私は光さんとつきあい、正宗さんは私を憎んだ。
私は麗華を憎み、斗馬は麗華を愛した。
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人の心はどうにもならない。
鳥のように自由に空を飛んでみたい。
なにもかも忘れて、自由に飛んでみたい。