TUBASA ~つばさ~
「こいつ、一人でニヤニヤしてぇ」

再び、凛子が背中を叩いてきた。


「だから、痛いって」


「昨日、さんざん心配してやったんだぞ」



「ごめん。でも幸せかも」


「のろけるんじゃないよ、今度おごれよ!!」


「もちろん!」


「アハハ」


周辺に何人か生徒がいたけど、気にせず大声で笑う私たち。


心を覆う雲が晴れたんだもん。


これくらい許してね。


そう思って、笑い続けた。


幸せをかみしめながら。

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