TUBASA ~つばさ~
蛍光灯の消えた薄暗い廊下を手をつないで歩く。



「あいつら、俺たちからかって楽しんでるんだから。
こうなったら、やけくそだろ」


斗馬ったら。

思わず笑いがこぼれる。


「お前の笑うとこ好きだな」


やだ、マジ?!

どさくさに紛れてなに言い出すの。

あせるじゃん。



「あれ、シカト?」


「ちが、えっと」


「何とか言えよ」


「.....わたしも斗馬の笑顔好きだよ」


もー、なんでこんな照れること言わなきゃダメなの。


「知ってる」

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