TUBASA ~つばさ~
校舎を出ると、

「腹空かない?なんか食って帰ろうよ」

腕時計を見ると、8時を回っている。


賛成して駅前のファストフード店に入った。


斗馬は美味しそうにハンバーガーをほお張る。

男の子ってみんなこうなのかな?

口いっぱいに詰め込んで、モグモグして。

思わず笑みがこぼれる。


「ん?」


「別に」


私は意地悪く言ってみた。


「何だよ」


斗馬はストローを口に運びながら、上目使いに私に視線を送る。


「わたしたちって初めましてばっかりだね」

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