TUBASA ~つばさ~
独特の本の匂い。


無機質に置かれた自習用の白いテーブル。


図書館の主がいないか、辺りを見渡す。



「ふー」


安堵のため息。


歩き出す。


と、



人影を見つけて、心臓がドキンと鳴る。


いたか.....。



「やあ、シンデレラ」


.....?


やばい。って感情と相手の発した言葉の意味がわからず、私はその場で硬直した。


主は小さく笑った。


「そう警戒しなくていいよ。僕一人じゃないから」

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