TUBASA ~つばさ~
終わりの予感
後夜祭の日以来、斗馬とは口を訊いていない。
てか、避けられてる。
メールをしても無視されるし。
切ない日々が続く。
授業中、無意識に彼の背中を見つめてしまう。
背中に「振り向いて」と呼び掛けてみる。
魔女だったら、斗馬の心を知ることなんて簡単なのに。
クラスのみんなも、私と斗馬の空気を敏感に察したようだった。
こんな時、同じクラスだとかえって辛い。
みんなが私たちの噂をして、陰で笑っている気にさえなってくる。
考えすぎだって、自分に言い聞かせても虚しいだけ。