TUBASA ~つばさ~
「斗馬!ここに居たの?!探したよぉ」
麗華が私たちのほうへ走ってくる。
.......麗華
麗華は斗馬の横にピタリとつき、腕をからませる。
私は一瞬で斗馬との恋の終わりを悟った。
「斗馬ぁ、行こうよぉ」
甘ったれた声を出す。
「あたしたちこれからデートだからぁ」
麗華は勝ち誇った表情で私を見る。
デート?!
だって今日は部活があるんじゃ?
「...斗馬、....部活行かないの?」
ショックでかすれた声を、やっとの思いで絞り出した。
「さぼりだよねー」
麗華が答える。
斗馬は下を向いたままだ。