TUBASA ~つばさ~

一人残された屋上。


魂の抜けた人形のように私は呆然と立ちすくすしか出来なかった。



突然終わった恋。



愛してるって言ってくれたのに。


『ルカは俺の宝物』って言ってくれたのに。


そんなに簡単に壊れちゃうの...。


私たちってそんなもんだったんだ。


もろい関係だったんだね。





斗馬の最後の言葉が胸に重くのしかかる。



あれは不可抗力だった。


斗馬だってわかってくれると思ってたのに。



でも斗馬の出した結論は、別れだった。



たまらず、その場に泣き崩れる。



...うっ.....くっ.....



短い恋の終わりを全身に感じながら、


泣いた。

< 96 / 179 >

この作品をシェア

pagetop