辛 恋
そんな姿をみて
私の目から·····涙が溢れた。
ポタッと
大翔さんの頬に落ちた
「‥‥‥心か?‥‥なぜ?
ん?·····なぜ?泣いてる。」
と、私に手を伸ばしてきた
「····どう·····して·····
どうして‥‥‥こんなに··なるまで‥‥」
「そんな顔するな。
お前との幸せのためなら····
なんとも·····ない‥‥」
「うそ。
体、きついでしょ?
なにか、食べれそう
薬飲まないと。」
「心がいてくれたら
・・・それて・・いい。
例え·····幻でも····。」
「幻じゃないから。
さあ、お粥を作ってきますから
大翔さんは、寝ていてください。」
と、言うと
大翔さんは、
嬉しそうに微笑んで
目を閉じた。
私は、リビングを片付けて
冷蔵庫を確認して
必要な物を買いにでた。
幸い大翔さんの
マンションのすぐ近くに
コンビニがあったから
必要な物を買って
お粥をを作っていると
“ドタ····ドタっ·····バターン”
と、廊下を歩く音と扉が開く音がした。
振り向くと、大翔さんで
髪もぐしゃぐしゃ
スエットも片足まくれ上がりの
状態·····
その姿に、思わず
クスクスっ、笑っていると
いきなり、抱き締められて
「本物?本当に、心?
夢で、心が話しかけてくれたんだ。」
私は、大翔さんの背中に手を回し
抱き締めて
「本物ですよ。
駄目じゃないですか
寝てないと。
あ~っ、大翔さん。
お粥を作りましたから
食べていて下さい。
私は、ベッドのシーツとかを
換えてきますね。」
と、言うが
大翔さんは、中々離れずにいた。
私も少しそのままにしていた。