辛 恋

「·····心っ··?··」
「なんですか?
  私は、ここにいますよ。」
「‥‥‥うん‥‥心っ‥‥‥」
「はい。」
こんなやり取りを何度かした。

まだ、大翔さんの体は
熱いから、心配だったが
大翔さんの気のすむまで
そうしていたら
グラッと、大翔さんがしたので
椅子に座らせて
その前に膝まづき
大翔さんの手を握って
「ここにいますから
お粥を食べてください。」
と、言って用意して
スプンにすくい
冷まして、口に運んだ。

大翔さんは、嬉しそうにして
口を開けた。
「‥‥‥うまい‥」
「そうですか?
食べれるだけで、いいですよ。」
と、言うと
うん、うん、と首を縦にふった。

お鍋の半分を食べてくれた。
それから、薬を飲ませて
水分を取ってもらった。

シーツの場所と着替えの場所を聞いて
着替えてもらい
シーツも換えて
横になってもらった。
「気持ちいい、ありがとう。」
「いいえ、少し寝てください。」
と言って、熱をはかると
38度5分・・まだ、あるな。

熱さまシートをおでこに貼ると
寝息が、聞こえたので
洗濯機を回して、キッチンを
片付けて、大翔さんの元へ

洗濯物も干し終えて
大翔さんの汗を拭いたり
着替えさせたりした。

大翔さんが寝ている間に
良さんとおばあちゃま、壬
知佳に連絡した。
おばあちゃまは、
「ちゃんと、看病してあげなさい。」
と、言ってくれた。

知佳は、良さんからの電話を
知っていたから
「着替えとか、大丈夫?」
と、聞いてくれた。

壬は、呆れていたが
私の思うように
させてくれた。
< 28 / 60 >

この作品をシェア

pagetop