あと一欠片のピース
鞄をセロハンテープの元あった場所の横に置いて、全て繋がったパズルを脇に挟んで、錆だらけの脆い非常階段を登っていく。
「うー怖っ、ぐらぐらしてんじゃん。よいしょっと、着いたっ!」
そのゆらゆらと安定感のない階段登った先には、思った通りの人物が寝転がっていた。
何を言おうかと悩み始めたわたしを急かすように、風が吹いてスカートを揺らした。
「あーいい眺め」
は?
「今日も白なんだ?」
「も?」
「この間、下駄箱であった時も白だったから」
「……なんで覚えてんの」
「清楚系な白パンツ、大好物だから」
「くそ変態め。なんでそんな風になっちゃったんだっ!」
いつまでもサービスするのは癪だから、奴を思いっきり睨みつけてから、どかっと座り込むわたし。
すると彼は、自分の横をポンポンと叩いた。
どうやらそこに寝ろということらしい。
仕方なく、彼の横に寝転ぶ。
床は太陽の光を浴びてすっかり暖かくなっていた。
「あったかー」
「うん。ねえ、なんでだと思う?」
「何が?」
「なんで変態になっちゃったんだと思う?」