あと一欠片のピース
中谷さんのいうことが正しければ、3回目の白い封筒を開けてしまうとあの世に連れていかれてしまう。
んなことある訳ないと思うけど。
わたしはもう2回も開けてしまった。
今朝、先輩がわたしを連行しなければ3回目の封筒を開けていたかもしれない。
といってもそれを開けたところであの世なんて連れていかれるわけがないと思う。
「あー探す気なくした」
思うけれど、なんだかんだわたしは等身大の女の子なのだ。
こう見えて呪いだとかあの世だとか、そういうのは妙にぞわっとするタチ。
「あーもういいやー」
パズルさんからの手紙を探すことも、パズルの続きを見るのも、気になって仕方ないくせに考えたくなくなってきてしまった。
バンと大の字で屋上に寝転がる。
真っさらな空には雲ひとつない。
パズルさんの白が、ない。
ほら、お空だってもういいよって言ってる。
相手が誰なのかわからないし、パズルさんの印象が怖いものになっちゃったし。
〝今宵、貴女の〟
誰だよ、貴女って。
あれってわたし宛だったのかな。
貴女がもしわたしだったなら〝今宵、今宵の〟って意味じゃん。
なんかおかしくない?
今更だけど、あれ本当にわたし宛なの?