Death carried
拳を握り締め、油断なく構えるジェイソン。

拳ではなく開手…打撃系格闘技ではない。

構えからして柔道や柔術か。

ジリジリと動きながら距離を詰めるジェイソン。

素早い踏み込みから回し蹴りを打つも。

「おっと」

ニコライはその蹴り足を摑もうとする。

摑んで寝技、或いは関節技に持ち込む気か。

不用意に打撃を繰り出せず、ジェイソンは間合いをはかる。

そうしていると。

「ならばこちらから行く」

ニコライは身を沈め、低空のタックルを繰り出す!

ジェイソンの腰辺りに体当たりし、硬いアスファルトにテイクダウンしようとする!

だが、ジェイソンはこれを読んでいた。

踏ん張りをきかせてタックルを堪え、腹に膝蹴り!

そして延髄に肘打ち!

「ぐぅっ!」

ニコライが思わず声を上げ、ガクリと膝が落ちる。

もう一撃。

ジェイソンの肘が上がる。

そこへ。

「うぐあ!」

飛び込んできたバニングの右フックが、ジェイソンの側頭部を捉えた!

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