Death carried
大きくよろめくジェイソン。

ニコライを庇うように、バニングは立つ。

「余計な真似を…バニング」

「大統領を矢面に立たせて、高見の見物って訳にはいかないさ」

不満げなニコライに対し、バニングは言う。

「何なんだお前らは…只の武装集団って訳じゃないな…こんな精鋭揃いのテロリストは聞いた事がない」

構えたまま言うジェイソン。

「俺もだ」

バニングは答えた。

「俺達『Disposable』相手に、1人で渡り合う運び屋がいるとはな」

「…Disposable?」

ジェイソンが訝しげな顔をした。

グリーンベレー出身のバニング・ロスをリーダーに、元女優のハル・グランベリー、衛生兵のヒュー・ヴァレンタイン、現役ロシア大統領にして傭兵のニコライ・ウラジーミル・ウラジーミロヴィチからなる部隊。

民間軍事会社のデュラハン社と提携しており、メンバー全員があらゆる知識に精通している戦闘のプロフェッショナル。

悪名高い民間軍事会社やメキシコの麻薬カルテル、アメリカや中米で暗躍するギャング集団、チェルノブイリ原発を爆破しようとしたテロリスト集団を壊滅させた事で、一躍名を上げた傭兵集団だ。

そんな連中が、何故ジェイソンを狙うのか。

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