Death carried
「……」

ギュッと。

ネクタイを締め直すジェイソン。

彼はバニングの手から、ノベスキーN4アサルトライフルをしゃくり取る。

「何のつもりだ」

「…別に殺人ウイルスがワシントンにばら撒かれようが、ニューヨークにばら撒かれようが、俺には関係ない。依頼された以上、生物兵器だろうが化学兵器だろうが、責任持って送り届ける…だがな」

ジェイソンは振り向いた。

「俺を捨て駒にして囮に使って、自分はのうのうと逃げ延びようってやり方が気に食わない…こいつは契約違反だ。それ相応の制裁を受けてもらう必要がある」

「…只の運び屋に、731の相手は荷が重いぜ?」

「俺もSAS(英国陸軍特殊空挺部隊)の出だ。あんたらの足は引っ張らない」

バニングに有無を言わさず、ハンヴィーに乗り込むジェイソン。

「生憎と俺の車はあんたらにパンクさせられちまった。同行させてもらうぜ」

「…やれやれだ」

バニングは溜息をつく。

「ヒュー、AA12を出してくれ」

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