Death carried
ナプキンで口についたケチャップとマスタードを拭い、コーヒーを飲み干す。

金を払って店内を出たジェイソンは、愛車のそばまで歩いて行って。

「……」

運転席側のドアミラーに、メモが挟まれている事に気付く。

メモにはこう書かれていた。

『積み荷を放棄してこの件から手を引け』

大方、この輸送依頼を妨害しようとする勢力の嫌がらせだろう。

さっきのタトゥーの男の仕業か。

いかつい体格の割に、可愛い嫌がらせをしてくれる。

この程度の嫌がらせなら、まだ親切な方だ。

いきなり拳銃を背中に突きつけられたりしないだけ、マシというもの。

しかし。

「……」

ジェイソンは先程出会った、タトゥーの男の顔を思い出す。

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