Death carried
職業柄、相手の顔はすぐに覚えるようにしているし、忘れないようにしている。

あの男…目付き、体格、発言、身のこなし。

どれをとっても只者ではない雰囲気を漂わせていた。

タトゥーや筋骨隆々の体つきなどは、ただの上辺。

奴が過去に潜ってきた修羅場の数々が、その表情に表れていた。

アイツが今回の依頼の妨害者だとすると、厄介な仕事になりそうだ。

何者なのかは知らないが、一筋縄ではいきそうにもない。

ニューヨークからワシントンまで、積み荷を運ぶだけの簡単な仕事。

だが事は、そう簡単に行きそうにない。

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