禁断の恋
サキは天然なのである。


お風呂から上がるとお兄ちゃんはいなかった。 


部屋かな…? 


さっきの後で会うのイヤだけど、言わなかったら悪いよね? 


「お兄ちゃん?上がったよ?」


「…おう。」


なんか機嫌悪い? 


私が断ったから…? 


シュン… 


お兄ちゃんが出て来たのにも気付かず、フラフラと部屋に入った。 


明日、学校行きたくないなぁ。 


でも、いかないわけにはいかないし… 


考えていると、不安になって寝つけなかった。 



「コンコン。」


「はい?」


「お兄ちゃん。入っていい?」


「どうぞ?」


「ガチャ」


「お兄ちゃん。一緒に寝てくれない?」


お兄ちゃんは何も言わない。やっぱダメだよね? 


私が出て行こうとすると、 

「いいよ。」


そう言って、お兄ちゃんは布団を少し開けた。 


私は笑って、お兄ちゃんに抱きついた。


「ありがとー!」


「分かったから。入れ。風ひくぞ?」


私は布団に入ってからもお兄ちゃんに抱きついていた。 


苦しそうにしているのを無視して。 


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